なりっちの0歳パパを育てよう「ママたちに自由時間を あげましょう!」
- 2018/5/10
- 子育て・教育
- なりっちの0歳パパを育てよう, 過去の人気連載コラム
子育ては、ママのガマンと犠牲の上に?
公募作品(童話)の選者の仕事が舞い込み、絵本作家や児童文学者など数名と2泊3日でホテルに泊まり込みました。積み上げられた段ボール箱から作品を引っぱり出してひたすら読み続け、良いと思う3作を選び出すのです。最終日には各人が選んだ作品を持ち寄っての講評後、受賞作が決まります。
仕事のおもしろさはもちろん、何より魅力的だったのは、グレードの高いホテルに缶詰めになるという経験、そして24時間すべてを自分のために使えるということでした。好きな時間に食べて眠る。それ以外は応募作品を読み続けるだけ。息子たちの「こっちへ来て」と呼ぶ声も、亭主にかかわる用事も一切なく、夕食のことも洗濯のことも考えないでいいのです。
「ただ仕事だけをしていればいい」という幸せに浸りつつ、ふと実家暮らしで独身のA子を思い出し、「A子はこんなエエ働き方をしていたのか。だからバリバリ働けるのか」とうらやましくなりました。日々時間に追われ、睡眠不足でアタフタと暮らす身には、たっぷりと時間が使え、仕事をしてもなお時間がいっぱいあり余るA子がねたましく思えます。
子育て中はどうしても自分のことは後回しに。ガマンを強いられる場面も多々あります。子どもが幼なければ幼いほど、子どもとママは一体です。それでも、さほど気にすることもなく当然のように日常が過ぎていくのですが、私のようにささいなきっかけでハタと気づかされてしまうと、マイナスの感情があふれ、「あれもガマンした。これもしたかった」となるのです。「A子のように年1回は海外旅行に行きたい」と思うわけでも、まして「子どもを産まなければよかった」と思うわけでもないのですが。
子育て真っ最中、イラストレーターのMちゃんが言うのです、「パパが風邪で寝込んだときは、どんなに仕事がはかどったことか」って…。パパたち、ママたちのほんのわずかな自由時間を、満喫させてあげて!!
名前 | なりきよ ようこ |
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プロフィル | 絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表 |