なりっちの0歳パパを育てよう「オムツ交換台 有効活用していますか?」
- 2018/8/2
- 子育て・教育
- なりっちの0歳パパを育てよう, 過去の人気連載コラム
時代も地域も社会も子育て世代にエールを!
旅先で入ったトイレは清潔で、しかも高級感にあふれた木目仕上げでした。子育て世代に配慮した個室にはコンパクトなオムツ交換台やベビーチェアが設置され、幼児用の補助便座が備えられた個室もあって、満足度100%‥‥。ところが使用後、鏡の前で身なりを整えていたら、若い男性が入って来たのです。「間違っていますよ!」と大声で怒鳴ったら、「間違っているのはあなたです」と反撃に。「そんなアホな」と気を落ち着けて周囲を見回したら、男性の小便用便器が入り口の奥に4〜5器、整然と並んでいました。
「ごめんなさい」と叫ぶなり大あわてで外へ飛び出しましたが、近ごろの男性用トイレがここまで進んでいたとは知りませんでした。
以前、ベビーシッター会社の依頼で、地域限定の「子連れお出かけマップ」の制作をお手伝いしたことがあります。最寄り駅から施設への道順に始まって、デパート・スーパー・駅のトイレにオムツ交換台やベビーチェア、ベビーベッドが設置されているか。エレベーターやエスカレーターの位置と台数(中でも双子用のバギーが乗れるエレベーターを記載したのは大好評でした)。赤ちゃん連れでも気兼ねなくお茶やランチが楽しめる店、託児施設のあるジム、子連れで通えるカルチャースクールなどを調べ上げました。
子育て中のママたちを巻き込み、生の声を反映しながらマップを作成したのですが、最初は「子連れOK」を見つけるたびに「ありがたい」「うれしい」と感謝していたママたちが、「なぜ子連れでは行けないの」と、徐々に要求をエスカレートさせていったことを思い出します。今は時代も地域も社会も圧倒的に子育て世代の味方です。はばんでいたものは除かれ、環境的に当時の希望はほとんどかなえられたのではないでしょうか。
男性用トイレに設置されたオムツ交換台、それを有効活用できるパパがたくさん増えてほしいと願います。
名前 | なりきよ ようこ |
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プロフィル | 絵本編集者として勤務後、渡欧。帰国後フリーに。保育所や小学校で読み聞かせを25年以上続けている。絵本creation(編集プロダクション)代表 |
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