どこまで行けるか!?
カンテレ独自のゆる路線
春の改編で大きく変わったお昼2時台のワイドショー。特に「ミヤネ屋」(YTV)と「ゴゴスマ」(MBS)は、東阪で僅差の争い。その中で、異色ともいえる番組がカンテレの「2時45分からはスローでイージーなルーティーンで」、略して“スロイジ”だ。そのタイトル通り、裏番組とは一線を画したスローでイージーな作り。司会には、今が旬な若手芸人を日替わりで起用。だが、あとはアナウンサー、ゲスト1人だけで、セットも正直、お金がかかっているように思えない。内容はゆったり見られる生活情報なので目新しさは無い。そのゆるさに、最初は面食らった。が、恐らく、これはカンテレ独自のゆる戦略だろう。今やカンテレの看板番組となった「よーいドン!」が、まさに成功例だ。間がある編集と、ゆったりとした空気感で、人気を博している。「スロイジ」にも「よーいドン!」を制作しているスタッフの姿がちらほら。じんわり、ゆる路線を浸透させるまでカンテレが「スローでイージー」に我慢できるのか。突然、企画変更など「クイックでハードなハプニング」が無いことだけを信じたい。
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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