基礎・構造、仕事の丁寧さを確認
これから家づくりを始める人向けに、住宅展示場の見学から着工までの流れ・ポイントを紹介する「家づくりはじめの一歩」シリーズ。今回は、内装工事に入る前の建築現場を見学する「構造見学会」について、「浅井良工務店」(和歌山市築港)の代表取締役・中口勝之さんに説明してもらいます。
「構造見学会では、完成した住宅では隠れてしまう建物の基礎や構造、断熱の施工状態を、目で見て確認することができるので、見学できるのであれば、ぜひ参加することをおすすめします。和歌山で実施している住宅会社は少ないのですが、当社は、現場監督や職人が丁寧に作っているところを住まい手に確認してもらうために、ほとんどの新築物件で構造見学会を開催しています」と中口さんは言います。
とはいうものの、間取りやデザイン、内装など見て分かりやすい完成見学会と違い、建築知識のない素人が“骨組み”を見て、何が分かるのでしょうか。
「耐震や耐熱、気密性といった『住宅性能』は、見えなくなる骨組み、断熱工事の段階でほぼ確立されます。軸組み、接合部、パネル、断熱材など確認するべきポイントはいくつかありますが、ビスの締め方一つをとっても、丁寧に仕事をしているかどうかは誰もが見て分かります」とのこと。裏を返せば、構造見学会を開催する住宅会社は、“施工に自信を持っているから”といえます。
「完成見学会に比べて参加者は少ないですが、それでも当社での家づくりを検討している家族が数組来てくれます。同業者が偵察に来ることも」と中口さん。
構造見学会は、施主の厚意があって実施されることから、予約制をとっているところが大半。「この家で建てる!」と、住宅会社の最終決定・確認で訪れる人が多いそう。「家づくりにおいて、構造見学は重要な工程だと思います。基礎・構造が入居後の快適性、後々の建物寿命を左右するので、現場にいる営業担当や建築士、監督に気になることは質問して」とアドバイスしてくれました。
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