このシーズンは
ほっかほかの“湯気”が命
先日、会議中にヤケドをした。差し入れのたこ焼きを、熱くないだろうという先入観で、一番に手をつけたからだ。大人なのに情けない。たこ焼きの湯気をちゃんと確認すれば良かったと反省。冬のテレビ番組も同様に、湯気が重要だ。会議中にも「湯気もの」という言葉が飛びかう。お鍋、ラーメン、温泉など、湯気でぬくもりが感じられるものが、視聴者を引きつけることを分かっているのだ。だからこそ、商品撮影では、カメラマンの「湯気!」という指示がよく出る。照明や背景の条件で、湯気がまったく撮影できないのだ。湯気をみせるには、背景を暗くし、エアコンで室内を寒くし、照明を斜め後ろから当てる。時間がたてば、商品を再度あたため、湯気を出したりも。それだけ苦労かけ撮影するが、放送で使うのは、わずか数十秒。労力と時間のコスパが合わないのだ。ちなみに、昔は時間短縮ため、ドライアイスを仕込んで湯気にみせていたこともあった、という都市伝説も聞く。なお、撮影した後はスタッフがおいしくいただく。食欲旺盛な僕は、今度こそ誰かが手をつけてから食べるはずだ。
テレビのツムジ 関西の放送作家がバッサリ!
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
文:岡内義人
読売テレビ「土曜はダメよ」「かんさい情報ネットten.」、ABCラジオ「征平・吉弥の土曜も全開」など番組構成や、テレビCMなどを手がける
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