「西郷どん」が仕掛けた
イマドキの大河とは?
先週からスタートしたNHK大河ドラマ「西郷どん」。昨年の大河は歴代ワースト2位の平均視聴率だったので、今年こそは20%超えを、とNHKも必死だ。しかし、2010年代からの大河は、平均視聴率20%を超えた作品は一つもないので、難しいミッションとなる。では、西郷隆盛への興味度はどうなのか? かつての大河で、西郷隆盛が主人公なのは、1990年「翔ぶが如く」だけ。この時の平均視聴率は、23・2%。その前年の「春日局」(平均32・4%)や前々年の「武田信玄」(平均39・2%)よりも、視聴率が低いと騒がれた。つまり情勢は厳しい。では、何か策はあるのか?と原作者の発言を見た。すると、今作ではBL(ボーイズラブ)と呼ばれる男性同士の愛も描かれるらしい。BLを扱った作品は、一部の女性層から支持を得ているが、日曜夜8時から、まさかのテーマ。ジェンダーレスが叫ばれるイマドキの大河ともいえる。数字よりも話題を呼びそうだ。今後の大河は、「インスタ映え」するロケ地紹介や台詞に「忖度(そんたく)」なんて言葉が飛び交うかも知れない。
※次回は1月27日号に掲載
文:岡内義人
読売テレビ「す・またん」「かんさい情報ネットten.」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平 粋も甘いも」などの番組構成を担当中
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