食卓を囲む楽しさと学ぶ喜びを伝えたい
子どもの生活支援「こ・はうす」
週1回、小中学生を対象に
みんなでご飯&学習支援の場
「いただきまーす」「もうソーセージ焼けたかな」「ごはん、お代わりは?」。木曜日の夕刻、テーブルに並んだ料理をおいしそうに食べる子どもたち。一緒に食事しているのは、「こ・はうす」スタッフの馬場潔子さん、江利川由喜さんと大学生ボランティア。学校での出来事などをおしゃべりしながら、にぎやかに食卓を囲みます。
社会問題となっている子どもの貧困。社会福祉士の馬場さんと「きのくに子どもNPO」の江利川さんは、仕事や活動を通して、ひとり親家庭、親自身の病気や障害、経済的な困窮、長時間労働など、仕事も子育てもぎりぎりの状態でがんばっている親子がいる実情を知る中で、「子どもたちの育つ環境が本当に厳しくなっていると感じます」と話します。
貧困、孤食…困難を抱える家庭
地域で助け合える関係を
そんな家庭の子どもたちに食卓を囲む楽しさと学ぶ喜びを伝え、安心できる居場所を作りたいと立ち上げたのが、子どもの生活支援ネットワーク「こ・はうす」です。
「親自身に余裕がないので子どもとゆっくり過ごす時間を持てず、それが学校生活や学習にも影響し、非行やいじめ、教育格差といった問題につながる―。問題が起きてから手当てをするのでなく、起きる前に地域の大人ができることから手を差し伸べてもいいのでは」との思いからでした。
和歌山市楠見中の一軒家を借り、週1回、小中学生とスタッフ、ボランティアが集まって遊んだり、勉強したり、食事をしたりして過ごします。今年4月から本格的に活動を開始し、現在5人の子どもが利用。「学校から帰って宿題をしていると、晩ご飯のおいしそうなにおいがしてくる。食事をしながらいろんなことを話す。そんな夕方の家庭の時間をいっぱい経験して大人になってほしい」と馬場さん。「行政や学校とも連携しながら、複数の大人が専門性や特徴を生かして、役割分担して子どもたちを見守っていければ」と話します。
「こ・はうす」は、活動を支援するサポート会員や学習支援の学生ボランティアも募ってます。詳細は下記へ連絡を。
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