神秘が宿る天空の聖地 高野山 開創1200年

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和歌山が誇る世界遺産・高野山。弘法大師空海が真言密教の道場を開いてから今年で1200年目を迎え、4月2日(木)〜5月21日(木)の期間、絢爛(けんらん)壮麗な「記念大法会(ほうえ)」が開催されます。172年ぶりに再建された中門や初公開の秘宝など見どころ満載。この機会に高野山を訪れて。

弘法大師が開いた幽玄の地
117の寺院と二大聖域

「空海少年の日、好んで山水を渉覧(しょうらん)せしに吉野より南に行くこと一日にして、西に向かって去ること両日程、平原の幽地有り。名付けて高野と日(い)う」。弘法大師が高野山に道場を開くことを嵯峨天皇に願い出て、許可が下りたのが弘仁7(816)年。平安時代初期のことです。

弘法大師は、18歳で都の大学に入学。しかし、官僚育成が目的の授業に飽き足らず、20歳で大学を去り、仏教の道を志しました。延暦23(804)年に遣唐使として唐へ渡ってから十余年、標高850メートルの地に雄大な盆地があることをすでに知っていた弘法大師は、「世の中を変えたい」「人々を救いたい」と人里離れたこの地に、真言密教の根本道場を建立しました。

その信仰は1200年たった今も息づいていて、現在、高野山には金剛峯寺(ぶじ)を中心に、117の寺院があり、そのうち参詣者や観光客が宿泊できる宿坊は52カ寺あります。密教の思想を具現した世界初の大伽藍(がらん)「壇上伽藍」、20万基を超える諸大名の墓石、祈念碑が並んでいる「奥之院」の二大聖域をはじめ、街全体が神聖な空気に包まれています。

高野山の歴史や魅力を改めて感じる
開創1200年記念大法会イベント

秘仏の公開、幻想的なプロジェクションマッピングの上演など、この期間にしか見られない催しが目白押し。季節はうららかな春。足を伸ばして高野山へ。

法会 開創大法会開白中門落慶大曼荼羅供
(かいそうだいほうえかいびゃくちゅうもんらっけいだいまんだらく)

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4月2日(木)

天保14(1843)年に消失した壇上伽藍の中門が172年ぶりに再建。鎌倉時代の建築様式をもとに設計され、「高野霊木」が使用されています。落慶には、横綱が参加。奉納土俵入りが見られます。また、新たな門には、火災での類焼を免れ、西塔と根本大塔に仮安置されていた「持国天像」と「多聞天像」に加え、新造された「増長天像」と「広目天像」が奉安。開創1200年に機に四天が勢ぞろいします。

場所 壇上伽藍金堂
料金 無料
時間 午前9時から

法会 開創大法会伽藍結願法会庭儀大曼荼羅供
(かいそうだいほうえがらんけちがんほうえていぎだいまんだらく)

5月21日(木)

高野山の中で最も起源が古い法会。きらびやかな袈裟(けさ)を着けた僧侶が、ほら貝、鉢などの音色とともに高らかに声明を唱えます。

場所 壇上伽藍金堂
料金 無料
時間 午後1時から

ご開帳 金堂御本尊特別開帳
(こんどうごほんぞんとくべつかいちょう)

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4月2日(木)~5月21日(木)

金堂の本尊(薬師如来・阿閦如来)が開帳されます。昭和元年に旧金堂が火災に見舞われ、本尊を含む7体の仏像を消失。現在の本尊は、昭和9年の「弘法大師1100年御遠忌(ごおんき)」に合わせ、金堂の再建とともに、新造されました。以来、80余年、厨子(ずし)内に安置され、秘仏となっています。

場所 壇上伽藍金堂
料金 無料
時間 午前8時~午後6時(受け付け5時45分まで)

ご開帳 金剛峯寺持仏御本尊開帳
(こんごうぶじじぶつごほんぞんかいちょう)

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4月2日(木)~5月21日(木)

金剛峯寺持仏に安置される本尊(弘法大師)が、平成11年に行われた「平成の大修理落慶大法会」の際に開帳されて以来、16年ぶりに公開されます。持仏には、金剛峯寺の住職である歴代座主の位牌(いはい)も安置されています。

場所 金剛峯寺持仏
料金 一般500円
時間 午前8時~午後6時(受け付け5時半まで)

コンサート&ライブ プロジェクションマッピング「高野山1200年の光」

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5月12日(火)~17日(日)

3Dプロジェクションマッピングとレーザーが融合した最新の映像技術を用いて、参拝者=僧侶=大塔=大日如来=弘法大師を結ぶ、声明・映像・光の共演。「南無大師遍照(なむだいしへんじょう)金剛」をテーマに、お大師さまへ報恩謝徳(ほうおんしゃとく)の祈りを捧げます。公演時間は約30分(混雑状況により入場規制あり)。

場所 壇上伽藍根本大塔
料金 無料(事前申し込み不要)
時間 午後7時20分、午後8時10分

コンサート&ライブ 高野山開創1200年記念 南こうせつコンサート

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4月11(土)

「神田川」「妹」「夢一夜」などのヒット曲でおなじみの南こうせつが、ステージを盛り上げます

場所 高野山大学松下講堂黎明館
料金 3800円(全席指定) ※未就学児の入場は不可、イープラス(http://eplus)で購入可
時間 午後5時開演(開場は4時半)

特別展 初公開! 高野山の御神宝
~壇上伽藍御社(だんじょうがらんみやしろ)の奉納品~

梵字懸仏(ぼんじかけぼとけ)

梵字懸仏(ぼんじかけぼとけ)

3月21日(土)~7月5日(日)

壇上伽藍御社に、地主神としてまつられている丹生(にう)明神と高野明神。平成16年に実施された御社本殿の保存修理で、奉納宝物が多数発見されました。高野山の開創とも深いつながりのある両明神に捧げられた御神宝の品々を一挙初公開。

場所 高野山霊宝館
料金 一般600円
時間 午前8時半~午後5時(5月21日まで8時、入館30分前まで)

特別展 高野山三大秘宝と快慶作孔雀明王像(かいけいさくくじゃくみょうおうぞう)

国宝 制多伽童子像(八大童子立像のうち制多伽童子像)運慶作・鎌倉時代金剛峯寺蔵

国宝 制多伽童子像(八大童子立像のうち制多伽童子像)運慶作・鎌倉時代金剛峯寺蔵


重要文化財 孔雀明王像快慶作・鎌倉時代金剛峯寺蔵

重要文化財 孔雀明王像快慶作・鎌倉時代金剛峯寺蔵

4月2日(木)~5月21日(木)

弘法大師が唐から投げ、高野山に飛来したという伝承を持つ「飛行三鈷杵(ひぎょうさんこしょ)」、弘法大師の真跡「聾瞽指帰(ろうこしいき)」、弘法大師が唐から請来した「諸尊仏龕(しょそんぶつがん)」の三大秘宝を特別公開。快慶作「孔雀明王像」、運慶作「八大童子像」も展示されます。

場所 高野山霊宝館
料金 一般600円
時間 午前8時半~午後5時(入館30分前まで)

特別公開 「徳川家霊台」内部特別公開

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5月9日(土)~17日(日)

通常非公開の徳川初代将軍家康と、二代将軍秀忠をまつる二棟の霊屋(たまや)の内部が公開されます。造形美は必見!

場所 徳川家霊台
料金 一般200円
時間 午前9時~午後4時半

法会、御開帳、コンサート&ライブ

問い合わせ 金剛峯寺
電話 0736(56)2011

特別公開、特別展

問い合わせ 高野山霊宝館
電話 0736(56)2029

ちょっと立ち寄りたいお花の名所

標高約850mの地にあり、和歌山市内より気温が低い高野山。一足遅れて春が訪れます

4月下旬 シダレザクラ

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金剛峯寺

門前にあり、格好の撮影スポット。高野まきとのコントラストを楽しんで

問い合わせ 0736(56)2011

4月下旬 カサザクラ

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清浄心院

門内の名木は太閤秀吉が花見を催したと伝え往時をしのぶ

問い合わせ 0736(56)2006

5月上旬 シャクナゲ

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金剛三昧院(さんまいいん)

古いもので樹齢450年の木もある天然記念物

問い合わせ 0736(56)3838

5月上旬 シラフジ

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總持院(そうじいん)

樹齢1000年といわれる白藤の藤棚は見ごたえあり

問い合わせ 0736(56)2111

期間限定の参拝券発行!

「高野山開創1200年参拝証」

(3000円)

大法会期間中の法会の会場となっている金剛峯寺、大師教会をはじめ、霊宝館や徳川家霊台などの各施設で、参拝証を見せれば拝観が無料。期間中は何度でも利用でき、携帯用のガイドブックや腕輪念珠など、特典も盛りだくさん。参拝証は金剛峯寺で発行、有効期限は4月2日(木)~5月21日(木)。※根本大塔、金堂は期間中無料

問い合わせ 金剛峯寺
電話 0736(56)1200

JR和歌山線
ラッ ピング列車運行

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記念大法会に合わせ、JR和歌山線( 王寺~和歌山、奈良~高田)と、和歌山~和歌山市間に、根本大塔や中門などがあしらわれたラッピング列車が登場。3月18日(水)から秋ごろまで不定期で運行されます。3月22日(日)午前8時50分から橋本駅でお披露目イベントも。








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