プロが教える スマホカメラ撮影術
- 2023/3/2
- フロント特集
もうすぐ卒入園や卒入学のシーズンです。スマホで“パシャッ”。どんなシーンでも手軽に写真を撮れるようになりましたが、わが子の記念になる写真を残すには? プロにスマホ撮影のテクニックを聞きました。
画面の全体に目を向けて
便利な機能を使いこなそう
スマートフォンが普及して写真を撮る機会が多くなりました。でも、後で撮った写真を見ると「ちょっと暗いな~」「斜めに傾いてる」…、そんな経験はありませんか? もうすぐ卒園や卒業、そして4月には入園・入学シーズン。春のお出かけに写真を撮る機会も多くなります。家族みんなの思い出に残るステキな写真を残すために、リビングカルチャー倶楽部(くらぶ)の講師でフォトインストラクターの井辺泰弘さんが、スマホカメラの撮影術を伝授します。
「撮影しているときは、被写体にばかり目がいってしまうものです。背景や角度を少し気にかけるといいと思います」と、井辺さん。また、「便利なカメラ機能は、使いこなすことをおすすめします」とも。スマホ動画の簡単なアドバイスも聞きました。
アドバイスしてくれたのは
1. 水平・垂直を意識して ゆがまないように注意しよう
❶スマートフォンはワイドに(人が見える以上に幅広く)撮れます。その分、画面の外に向かってゆがみが生じるので、クローズアップして撮りましょう。例えばアイフォンなら、スマホカメラのシャッターボタンの上に、「0.5」「1×」などの数字が出ます。これが倍率で、ゆがみが出ないようにするには1倍以上を選択。または、スマホ特有の指2本で画面を広げるとズームします
❷水平・垂直にも注意しましょう。グリッド(方眼状の線・下写真参照)を画面に表示しておくと撮影しやすくなります。※アイフォンの場合、グリッドは、スマホの「設定」→「カメラ」で「グリッド」を「オン」に、アンドロイドはカメラ機能で設定すると、画面に表れます(機種により異なります)
❸人物の表情にピントを合わせましょう。ピントを合わせたい所を指で画面にタッチすると、そこにピントが合います
2. 光の方向を確認、明るさも調整して 表情を生き生きと撮ろう
❶撮影したい人が「逆光(ぎゃっこう)」になっていませんか(人物の後ろから光が差し、顔が影になっている)。基本的に人物に光が当たる向きで撮影します(順光・じゅんこう)
❷ピントを合わせる枠の外に、太陽マークや+/-のマークがあれば、マークを上下させると写真の明るさを調整できます。やや明るめに撮影した方が表情が生き生きとします
❸②の機能を使うと、①のような逆光でも明るさを調整できます。撮影したいシチュエーションが逆光の場合は、顔にピントを合わせて、明るさを調整しましょう
3. 撮影するときは背景にも目を向けて
❶人物の顔や頭から何か“線”や“線状”の物などが出ていませんか? 撮影した写真を後で見ると、気になることがよくあります。被写体が立つ位置や撮影する角度を変えることで、顔と交差しないように避けることができます。スマホの位置を下げて少し見上げるようにしたり、左右どちらかに寄って角度を変えると背景が変化します
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❷背景に物があり過ぎると、人物が背景に埋もれてしまいます。できるだけすっきりとした場所を背景に撮影しましょう
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スマホで背景をぼかす技
スマホの撮影は比較的に広範囲でピントが合うため、背景もはっきりと写ることが多いのですが、「ポートレート」モードがあれば、活用してみましょう。人物にピントが合って背景がぼやけ、人物が際立ちます
【料理編】私もできる“映え写真”
料理などの写真にも教えてもらったテクニックを応用できます
料理の写真は逆光気味が基本。料理に光が反射してきれいに撮れます
ズームでゆがみを解消して、明るさを調整
井辺さんに聞く スマホ動画術
スマホで動画を撮る機会も多くなりましたね。ただ、撮影しているときは被写体を映すのに精一杯で、後で動画を確認すると何だか見づらくなっていることも多々あります
スマホで動画を撮影するときに 気を付けたいポイントを聞きました
ポイント①上下の動きは禁物!
スマホに限らず、動画撮影はスマホ(カメラ)を揺らさないように十分注意すること。持ち方も工夫しましょう。写真撮影と同じようにグリッドを表示しておくと目安になります
ポイント②
左右にカメラを動かす場合、どこからどこまでを撮影するか、あらかじめ決めておきましょう。左右の動きは「ゆっくりと」を心がけて。カメラの動きが早いと、見づらい動画になってしまいます
動画撮影のアドバイスをもとに、「見づらい動画」の例を、リビング和歌山の公式ユーチューブチャンネルで公開しています。参考にしてくださいね
https://youtu.be/ErBz76o5UxQ
リビングカルチャー倶楽部(くらぶ)の
インベ写真教室(写真を楽しむ教室)