新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、“非接触”が新しい生活スタイルの中に溶け込んできました。自動販売機は人と接することなく物を購入でき、また、よく郊外で見かける野菜などの無人販売のスタイルが意外な業種でも!? 今回は、和歌山で見つけたおもしろ自動販売機と無人販売を紹介します。
缶の中には、ショートケーキ?!
目にも華やかな“ワンハンドスイーツ”
紬生(つむぎ)の紬生缶
「紬生缶」(990円)
プレーン(左)とチョコ(右)の2種類を販売。「今後は、ケーキの種類を増やしていきたい」と、オーナー。新商品の登場もお楽しみに!
ケーキの写真が映り変わる、液晶パネル型の自販機で。営業中は、店内でも販売しています
「夜に甘い物を楽しみたい人や、スイーツ店は来店しづらいと感じている男性のニーズに応えたくて」と、同店の店先で2月から販売をスタートさせた「紬生缶」。和歌山県産のまりひめを使用した美しいデコレーションはさることながら、味わいも格別。ふわふわのスポンジ、イチゴジャム、さくらんぼの香りが漂う生クリームはイチゴと相性抜群で、ぺろりといけちゃうおいしさ。片手で気軽に味わえるケーキというのも魅力的。
本場の和歌山ラーメン
丸田屋の味がいつでも楽しめる
丸田屋の中華そば(冷凍)
中華そば 750円
スープに麺、チャーシュー、なると、メンマ入り(ネギは食感が変わるので入っていません)。保冷バッグ持参で訪れてね!
「え?! 中華そばを売っているの」と、初めて見る人はびっくり。見た目もインパクトがあり、おしゃれなデザイン
昨年、ぶらくり丁店に登場してさっそく話題に。冷凍の中華そばが買える自販機。実は、アウトドアショップ「Orange(オレンジ)」(かつらぎ町)に1台目を設置。「キャンプ飯にはカップラーメンが定番だけど、おいしい中華そばを手軽に作って食べてもらいたい」との思いが伝わり、好調な売れ行き。店舗前も同じく、お店の営業時間などを気にせずに、いつでも買いたいときに買えるので重宝されています。
買ってみよう 行ってみよう
おもしろ自販機&無人販売
ジビエのおいしさを伝える
自然の中で育ったシカとイノシシの肉
いの屋のジビエ(冷凍)
鹿ミンチ 1000円(350g1個)
高たんぱくで、脂肪分が少ないとされるシカ肉は女性に人気。レシピ入りなので、ジビエ初心者でも調理法に困りません
シカとイノシシの冷凍肉。焼き肉用とすき焼き用(モモ、各240g)、ミンチ(350g)など5種。全て1000円です
狩猟歴50年以上、和歌山鳥獣保護管理捕獲協会・会長の北浦順嗣さんが営むジビエ専門店。多くの人にシカ肉やイノシシ肉のおいしさを伝えようと、店前に冷凍用の自販機を設置したところ、幅広い世代で評判に。北浦さんの目利きはもちろん、全国レベルの腕を持つ解体師が肉のおいしさを引き出しています。「鳥獣害として捕えた命を無駄にせず、大切にいただく。自然の中で育った肉を味わってください」と話しています。
“宝が来る”ことをお祈りした
バラエティー豊かな開運グッズ
紀州宝来宝来(ほぎほぎ)神社のお守り
左:特製お守りA 600円
右:宝くじ袋 800円
お守りは全て同神社で祈祷(とう)されているものを授与。宝くじを入れて当選を祈願する「宝くじ袋」(縦22cm×横14.5cm)も人気
お守り自販機以外にも、御朱印やお札、おみくじの自販機もあるので要チェック !
「宝くじが当たりますように!」と、願う参拝者が県外からも訪れる人気のパワースポット・紀州宝来宝来神社。普段は無人のため、いつでもお守りを授与できるようにと、ブームに先駆け十数年前から“お守り自販機”を導入。年々ラインアップが充実し、現在はお守り(400円から)をはじめ、お清め塩(800円)や特製ブレスレット(1000円から)などバラエティーに富んだ開運グッズ約13種が販売中。ジャンボ宝くじ購入前にぜひゲットを。
焼きあごや昆布、宗田節がそのまま!
見た目も味もインパクト大の万能だし
二反田醤油のだし道楽
左:だし道楽宗田節入り 700円
中央:だし道楽焼きあご入り 700円
右:だし道楽昆布入り 500円
(※どれも500ml)
うどんだしや鍋料理、煮物、炊き込みご飯もこれだけでOK。卵かけご飯にはそのまま、隠し味でパスタにと、まさしく万能!
一般的なジュースの自販機と並んでいますが、こちらはだし道楽専用。3種類のだしがラインアップ
広島県江田島「二反田醤油」が造る万能調味料「だし道楽」。素材のうま味を生かすため、長崎産のあご(トビウオ)を炭火で焼いた「焼きあご」や、北海道産昆布、そして宗田節そのものがペットボトルのだしの中に。見た目もさることながら、その豊かな味わいが特徴で、だし専用自販機が全国に拡大中。ネット販売もありますが、気軽に1本から購入できるのがいいですね。まずはどの味を試してみる?
知名度全国区のスパイス調味料
ネタで設置した自販機も大当たり
Orangeのアウトドアスパイスほりにし
左:ほりにし 840円(100g)
右:ほりにし辛口 950円(90g)
20種類以上のスパイスと調味料がブレンドされたオールマイティースパイス。キャンプ飯にも家庭料理にも
店内では842円の「ほりにし」が、お釣りの兼ね合いで840円に。「当たりが出ればもう1本」という遊び心も
アウトドアショップ「Orange」のエリアマネージャー・堀西晃弘さんが約5年かけて開発したスパイス調味料「アウトドアスパイスほりにし」。2019年3月の発売以来、120万本が生産され、今や知名度は全国区。店舗前に自販機を設置したのは20年4月。動機は「面白そうで、ネタになりそうだったから」と。コロナ禍で結果的に自販機需要が拡大。その後、「辛口」が仲間入りし、店内では「プレミアム(1590円)」も販売。次なる商品も開発中とか。
近く近畿内に約20台が登場予定
和歌山生まれの麺が名物ラーメンに
成戸製麺所の全国名物ラーメン(冷凍)
横浜家系ラーメン醤油豚骨 750円
濃厚な豚骨に秘伝の醤油だれを合わせたスープにもっちり中太麺が絡み、うまさが引き立ちます。チャーシュー、のりもセット
4種類のラーメンがあり、どれにしようか目移りします。さらに餃子まで! 和歌山ラーメンは700円、それ以外は750円
有田川町の製麺所が手掛ける麺が全国各地の名物ラーメンに! 地元が誇る和歌山ラーメンをはじめ「九州豚骨」「トリュフde極み鶏」「横浜家系(写真)」の4種のラーメンと「こだわり餃子(ぎょうざ)」を冷凍で販売。4月以降、この自販機約20台が近畿内で稼働予定。和歌山市では万町の「紬生」、直川のカフェ「テラコッタ」、中の神戸屋「牛㐂(ぎゅうき)」と和佐関戸「ミート・ガーデン」の店舗横などに登場! チェックしてね。
味噌だれで味わう神戸の餃子
ジューシーさとコクが絶妙にマッチ
神戸元町餃子 無人直売所
冷凍生餃子 1000円(36個)
肉汁と野菜のうま味がモチモチした皮に閉じ込められています。その味わいを引き立てるのが3種類のたれ。ぜひ食べ比べを
左:特製赤味噌だれ 200円(90g) 中央:特製白味噌だれ 200円(90g) 右:特製醤油だれ 100円(90g)
オシャレで洗練された街というイメージがある神戸は、実は餃子の激戦区。そして、味噌だれでいただくのが神戸スタイル。その神戸餃子を全国ブランドに…と誕生したのが「神戸元町餃子」。名店の味の“再現系”ではなく、無人直売専門ブランドとして立ち上げ、餃子へのこだわりはもちろん、たれにも並々ならぬ思い入れが。八丁味噌ベースの濃厚な赤味噌、ショウガが効いた白味噌、うま味と酸味のしょう油。どれがお好み?
現在、関西で14店舗展開。イオンモール和歌山店は2021年12月にオープン。券売機はお釣りが出ないので要注意!
気になっている人も多いのでは!?
手作り弁当を24時間無人で販売
木の実や西浜店
左:幕の内弁当
右:ジャンボチキンカツ弁当(各500円)
種類が豊富な弁当は、どれも消費税込みでワンコインの500円。十二番丁店以外は店舗で作った弁当が並びます
お弁当を選んで袋に入れて、お支払い…、慣れた人なら数分で完了。初めての人は購入方法を案内する映像を見てくださいね
“お母さん手作りの味”を届けるお弁当の「木の実や」が、西浜店など現在4店舗で24時間無人販売を実施。店内に弁当を並べ、袋詰めはセルフ、支払いは料金箱へ。箱の上にあるトレイに支払うお金を並べてから投入します(カメラを設置)。お釣りとレシートは出ませんが、弁当や総菜すべて100円単位(両替機あり)。夜や早朝、いつでも手作り弁当を買えるのがうれしい。春ごろから電話注文を受ける新サービスも!
群馬県の温泉街で3代受け継ぐ
秘伝の餃子を再現して全国へ
餃子の雪松 24時間無人直売所
冷凍生餃子 1000円(36個)
国産キャベツなど野菜中心のあんはパンチのある味わい。歯切れの良いモチモチの皮、少し酸味のあるたれとの相性抜群
雪松特製ダレ 200円(90g)
群馬県みなかみ町の温泉街にある1940年創業の「お食事処(どころ)雪松」。3代続く秘伝の名物餃子をより手軽に、多くの人に味わってもらいたいと誕生したのが餃子専門店「餃子の雪松」。お店の味を冷凍餃子にすることに苦心しつつ見事に再現。昔ながらの野菜の直売所に着想を得た、ショーケースから商品を取り出し、さい銭箱を思わせる料金箱に料金を入れる無人販売システムがメディアで話題に。
1号店は埼玉県入間市で2018年9月に、和歌山店・海南店は2021年7月にオープン。2月末現在全国に356店舗