有田市と和歌山市に新スポット誕生 市場のグルメを味わおう
- 2020/6/25
- フロント特集
5月には有田市に漁協直営の「浜のうたせ」がオープン、7月には和歌山市中央卸売市場の総合食品センター棟が完成し、一般の利用が可能になります。2つの新スポットを、グルメ情報を中心に紹介します。近場でお出かけ、楽しみましょう。
漁場から直送される“うまいもん”
市場ならではの“食の宝庫”を堪能
5月30日、有田市の箕島漁港内に、有田箕島漁業協同組合が直営する市場、「浜のうたせ」がオープンしました。当初4月30日に予定されていたグランドオープンが、新型コロナの影響により延期。地元では期待と注目が集まっていただけに、待望の開店以降、連日にぎわいを見せています。
資源豊かな紀伊水道に面する有田市では漁業が盛ん。中でもタチウオは有名で、市町村別の漁獲量は日本一を誇ります(農林水産省「海面漁業生産統計調査」)。他にもタイにアジやサバ、エビなどさまざまな魚種が水揚げされ、漁港内のせり場は活気にあふれています。そんな漁師町ならではの活気と、新鮮な魚介を楽しんでもらおうと開設されたのが「浜のうたせ」。漁師たちが直接持ち込む鮮魚が並び、名物・タチウオ料理もその場で味わえます。
また、和歌山市では中央卸売市場の「関連商品売場棟」が老朽化のため建て替え。7月2日(木)に総合食品センター棟「わかやま○(まる)しぇ」と愛称が付けられた新施設で営業を開始します。リニューアルを機に、これまで市場関係者だけが利用できた数々の店舗を、一般客も利用できるようになります。
総合食品センター棟は中央卸売市場の機能の充実や市場関係者の便宜を図ることが主目的で、飲食店や食料品、雑貨などの販売店が出店。新施設では、私たち住民や観光客も、これらの店舗で買い物したり、食事したりできます。
食と買い物、この場所にしかないものを
味わいたいグルメ
足赤海老と太刀魚の天丼
近郊でとれたぷりっぷりのアシアカエビに名物のタチウオを天ぷらに(みそ汁、漬物付き1580円)
海鮮丼
タチウオにマグロやハマチなどの刺し身がたっぷり(みそ汁、漬物付き1500円)
太刀魚フライカレー
タチウオのフライがのったカレーが味わえるなんて、さすが!(サラダ付き1000円)
しらす丼
大釜でゆがきたてのしらすは絶品。こんなに“モリモリ”で、漁師町ならでは(みそ汁、漬物付き1000円)
ほねく天うどん
タチウオを骨ごとすり身にして揚げた「ほねく」は有田名物。タイのあらでだしを取っています(580円)
有田の名産品が勢ぞろい
鮮魚だけじゃない、野菜や果物、また水産加工品やみかんどりなどの畜産品、えびせんべいに蚊取り線香まで、有田市近郊の特産が一堂に集まります。
漁師たちが持ち込んで値付けする鮮魚
農産物に特産品まで有田の魅力満載
「浜のうたせ」は、漁船が並ぶ箕島漁港の岸壁間近。船が漁から戻ると独特の活気に包まれます。周辺の地区名は辰ヶ浜。地元の人たちはこの辺りを「浜」と呼び、また、江戸時代の打瀬船(うたせぶね)漁業が受け継がれていることから、「浜のうたせ」の名が付きました。
建物は直売施設とレストランに分かれ、延床面積は約1300平方メートル。外観にあしらわれているシルバーはタチウオの銀色、内観は打瀬船の白い帆をイメージさせます。
直売施設には、漁師たちが直接持ち込んで自ら値付けする鮮魚に、しらすなどの水産加工品、野菜や果物、畜産品、すしなどの飲食物にスイーツやお菓子類、さらには蚊取り線香やご当地グッズまで近隣市町村の特産物が一堂に。これらは同施設に登録する漁師や生産者約220人(社)による品々で、シーズンになれば有田みかんも並ぶ予定。「魚介だけじゃなく、ここに来れば有田名物がたくさんそろいます。産地ならではのお買い得な物を探したり、知らなかった有田の魅力に気づいてほしい」と、産直施設支配人の中田博也さん。
また、「出荷者の漁師は目印の帽子をかぶって売り場にいることもあります。魚のことを聞いてみるなど、交流してほしい」とも。並んだ魚のおいしい食べ方などを、ぜひ教えてもらってください。
特上まぐろ丼
マグロの仲卸業者が作るぜいたくな丼。とろけるおいしさに舌鼓(あさり汁、漬物付き2200円)
大幸亭
早すし
和歌山ラーメンのお供としておなじみの早すしが味わえます
丸中寿司
すし盛り合わせ
魚は新鮮そのもの。その場でにぎりたての味わいを(1650円)
大幸亭
特上海鮮丼
市場で仕入れたネタをふんだんに使った海鮮丼(あさり汁、漬物付き2200円)
大幸亭
サンドイッチやカフェメニュー
サンドイッチや、スムージー、コーヒーなどカフェメニューを提供。サンドイッチ390円から
CAFFÉ VALENTINO(カフェ・バレンティーノ)
生姜佃煮飯&塩鯖&唐揚げ弁当
JA和歌山の生姜佃煮を使ったご飯が食欲をそそります。他にも多数の弁当あり(540円から)
WAKAYAMA ICHIBA LAB(ラボ)
レトロな市場の情緒たっぷり
昔ながらの市場のイメージが漂う専門店街。飲食店街は新しさが融合し、市場の食が集まるゾーン。買い物を楽しむなら、早起きしてね。
愛称は「わかやままるしぇ」に決定! 7月2日(木)にオープン
和歌山市中央卸売市場の新しい総合食品センター棟は、公募により名付けられた愛称「わかやま まるしぇ」として7月2日(木)、和歌山港の幹線道路沿いにオープンします。
延床面積約2500平方メートル、建物内は専門店街と飲食店街で構成され、営業時間は中央卸売市場が稼働し始める午前2時から。専門店街は、せりが終盤を迎える午前7時までですが、飲食店街は午後2時まで営業します。
専門店街には、干物や豆腐、漬物、乾物、総菜、調味料にパッケージ資材など、多種多様な卸売業者25店舗が出店。中には、プロが使う食材や、格安食品を扱う店もあります。
「昔ながらの市場を思わせるレトロな趣があり、お店の人とのやりとりも楽しみながら買い物できます。小売店で見かける食品の出来たて、作りたてを購入できるのが魅力」と話す、中央卸売市場業務班の西林孝紘さん。「今まで市場関係者しか入れなかった場所なので、ぜひ、早起きして立ち寄ってみてください」と呼びかけます。
飲食店街には12店舗が出店。海鮮丼にすしや天ぷら、マレーシア料理を提供する店舗、カフェなどに加え、神戸屋(肉・加工品)の出店も。市場で仕入れた食材を使った、この場所ならではのメニューが味わえそう。ホールも備え、今後イベントも企画していく予定です。