バレンタインで広がる幸せ フェアトレードで国際貢献
- 2017/2/2
- フロント特集
最近、よく耳にする「フェアトレード」。ボランティアや寄付と違い、普段の生活で使うものをフェアトレード商品の中から選び購入することで、生産者である開発途上国の人たちの支援につながります。今年のバレンタインデーは、もらった人だけではなく、他の誰かも幸せになるフェアトレードのチョコレートを買って贈りませんか。
生産者と消費者が互いに支え合う
フェアトレードを身近に感じる生活
ものを購入し、何かを手に入れることは、生活が便利になったり、気持ちが豊かになったり、付加価値も一緒に生まれます。でも、少し視点を変えて、それを生産している国や人たちのことを考えたことはありますか。
私たちの身の回りにあるものの多くは、たくさんの人の手を通って届けられます。開発途上国で生産された食べ物や衣類、革製品などが安い値段で販売されていることがありますが、その裏側で安いものをつくるために、正当な対価が生産者に支払われなかったり、子どもたちが教育を受ける機会を奪われ、労働に従事せざるを得ないといった現実があります。
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正価格で持続的に購入することで、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みのこと。つまり、公平な取引を通し、お互いに支え合うのがコンセプトです。
“私たちにできることは…”なんて難しいことを考えなくても、いつもの買い物で、フェアトレードの製品を選び、買うといった少しの意識が、誰かの生活が少し楽になることにつながるかもしれないのです。フェトアレードを身近に感じる生活、始めてみませんか。
一人のチョコっとが世界を変える
「フェアトレードシティ」を目指して
AMAYAKA(W)が活動中
フェアトレードに関する認証機関「フェアトレード・ラベル・ジャパン」によると、認証された製品の国内の年間市場規模は100億円を超え(平成27年度)、5年前に比べ約3倍に拡大。街ぐるみでフェアトレードの輪を広めようと取り組んでいる自治体(フェアトレードタウン・シティ)もあり、消費者が製品を選ぶときの意識が大きく変わってきています。
和歌山も例外ではなく、フェアトレードについて知ってもらおうと活動している団体があります。「〝かわいそうだから〞ではなく、〝おいしいから〞〝かわいいから〞買うのが理想。あくまで対等の立場で、お互いにウィンウィンの関係を築き、持続させることが重要です」と話すのは、「AMAYAKA(W)」代表の引土史さん。
同団体は〝自分にできるかたちで国際協力をしたい〞という思いを持った人たちの集まりで、イベントでの製品販売やセミナーでの普及啓発をはじめ、製品を扱っている店を回りマップを作成するなど、活動を展開しています。
メンバーのほとんどは子育て中の主婦。活動には子連れで出掛けます。副代表の片山美織さんは「4歳の娘がフェアトレードの製品を見ると〝買おうよ〞と言います。知らないうちに教育になっていることに気付き、やっていて良かったと思いました。少しずつでも次世代へとつないでいければ」と笑顔を見せます。
現在、同団体の目標は、和歌山市をフェアトレードシティにすること。しかし、フェアトレードシティにするには、認定機関が定めたいくつかの条件を満たし、承認を受ける必要があり、決してハードルは低くありません。引土さんは「製品を通して、世界の貧困や環境について知るきっかけになれば。今後、同じ志を持った仲間が増えていけばうれしいですね」と未来を見つめています。
ここで買えます
店舗名 | Bird of passage(バード オブ パッセージ) |
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住所 | 和歌山市明王寺116-1 |
電話 | 073(488)5150 |
営業時間 | 午前10時半~午後6時半 |
定休日 | 木曜、第2水曜 |
ホームページ | http://www.bird-of-passage.net/ |
イベント | 「チョコと珈琲と本」 2月22日(水)まで開催中 フェアトレードやオーガニックのチョコレートとコーヒーに加え、オーナーがセレクトした本が並びます |