夕方ニュース枠
“仁義なき視聴率戦争”の勝因とは!?
インターネットの普及に伴い、大幅に変化した情報の取得スタイル。今や「新聞の一面」よりも「ヤフーのトップページ」の方が、ニュースバリューが高い。これには放送業界も影響を受けている。特に平日午後5時から7時までのニュース枠だ。
実はこの時間帯は、在阪各局の視聴率激戦区。再放送もなく、各局が生放送をしている。視聴率は6時までMBS「ちちんぷいぷい」の独走状態。
ところが、全国ニュース終わりの6時15分頃から読売テレビ「ten.」が追い上げ、1位をかっさらう。この2番組に共通しているのが、グルメや街ブラなどニュース色の薄い企画をしていること。連日ほぼこの流れだ。
その理由として、視聴者がネットやスマホでいつでもニュースをチェックできることが大きい。また、朝、昼、夜とニュース番組が飽和状態なこともある。つまり制作者は夕方ニュースのニーズが少ないと判断し、バラエティーな企画へシフトチェンジした結果なのだ。偶然にも「ten.」は僕の担当番組。姑息(こそく)に宣伝へつなげたのは、ここだけの秘密だ。
文:岡内義人
読売テレビ「す・またん」「関西情報ネットten!」「土曜はダメよ」、ABCラジオ「桑原征平粋も甘いも」などの番組構成を担当中。
※次回は12月13日号に掲載
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