和歌山市で初の小中一貫校 平成29年開校へ
校名は「伏虎小中学校」に
同じ校舎で学ぶ施設一体型
「4・3・2制」を採用
新年度を迎え、学校でも新しい生活がスタートを切りました。和歌山市の伏虎中学校区では市内初となる小中一貫校の設置事業が進んでおり、先月には学校名が決定。校舎建設も今年7月に着工予定で、平成29年4月の開校を目指します。
決定した校名(愛称)は「和歌山市立伏虎小中学校」で、同中学校区内の本町・雄湊・城北の3小学校が統合して新設される小学校名は「和歌山市立伏虎小学校」。昨年6月に児童生徒や保護者、卒業生、教職員、地域住民にアンケートを取り、一番応募が多く、地域の一体感が得られる「伏虎」が選ばれました。
同小中学校は、小学生と中学生が同じ校舎で学ぶ施設一体型の小中一貫校。義務教育の9年間を一つの枠組みとしてとらえ、連続性を生かした学習指導や教育活動に取り組んでいきます。子どもの発達段階を踏まえた「4・3・2制」を採用し、中期の小学5・6年生では一部教科担任制を導入。小学校から中学校へのスムーズな接続を図っていきます。
「小学校から中学校への環境の変化による段差を低くすることで、中1ギャップといわれるようなつまずきを少なくし、子どもたちが充実した学校生活を送れるようにしたい」と、和歌山市教育委員会教育政策課の川本智之班長。
校舎は5階建てで、小中学生が交流しやすいように設計。「異年齢の子どもたちが日常的に触れあうことで、小学生は身近な将来の目標を意識することができ、中学生は上級生としての自覚や小さい子への思いやりを育んでいくことができると思います」と話します。
また、小・中の教職員間の連携を深め、それぞれの特性や専門性を生かした取り組みに力を入れていきます。ホームルーム教室がある2〜4階には職員室とは別に「教師ステーション」を配置。小・中の教職員が情報を共有しながら、子どもたちを見守り、教育する体制を取り入れます。
「和歌山市では初の小中一貫校です。9年間を通した一貫教育のノウハウをカリキュラムに生かし、市全体に充実させていければ」と川本班長は話します。